知覧での慰霊鎮魂花火に向けて
令和3年5月3日。
例年開催される慰霊祭に合わせ、鹿児島県の知覧平和公園で
「祈り火-慰霊鎮魂-の花」を献灯させていただくこととなりました。
<概要>
日時:令和3年5月3日
場所:知覧平和公園(知覧特攻基地跡)
共催:一般社団法人Ihsam
目的:知覧を中心(万世・都城・熊本・鹿屋・太刀洗・台湾など)とした特別攻撃隊の慰霊鎮魂
「祈り火」の活動を始めるにあたり気にかかっていた場所、「知覧」を訪れたのは昨年のことでした。
晴れ晴れとした空、懐かしさを感じる空気感、そんな印象を受たのを覚えています。
76年前、この地を中心に何が起きたのか。
花火を通して何ができるのか。
そして私は何のために生きるのか。
自分自身を見つめなおすために特攻と向き合おう、そう思いました。
戦争遺跡や平和会館を巡るなか、印象的だったのが出撃前の特攻隊員の写真と遺書。
凛として堂々たるその姿からは想像できないほどの葛藤が日誌や遺書から読み取ることができ、
20歳前後の若者が短い期間の間に、生や死、家族と向き合っていたことを目の当たりにしたとき
、当たり前にある家族が、自分の命がどんなに尊いものか改めて感じることができました。
長い人類の歴史のなかで、特攻という事実はほんの一瞬の出来事かもしれない。
しかし、彼らの残してくれたメッセージは大きい。
生とは何か。
死とは何か。
家族と向き合い、命と向き合うキッカケを与えてくれる。
我々が進むべき道を照らしてくれる。
ここで祈り火を打ち上げたい。そう思いました。
特攻隊員の御霊の安らかならんこと祈りを込めて。
教訓を活かし、よい良い世界を創造していくことの決意を込めて。
彼らの命を無駄にしないためにも
この事実を後世に伝えていくためにも
知覧の地で「祈り火」を打ち上げ続けていきたいと思う。
和火師 佐々木厳
2021年05月01日