被爆地を訪れて
76年前の1945年8月6日午前8時15分。
広島市に人類史上初めての原子爆弾が投下されました。
おおよそ14万人(原爆投下から放射線による急性障害が一応おさまった昭和20年(1945年)12月末)の命が無差別に奪われました。
1カ月前、原爆犠牲者に向けた慰霊鎮魂の花火を打ち上げるべく、何十年ぶりに広島の地を訪れました。
整地された市民球場、きれいに整備された街並みのなか、ぽつんと原爆ドームだけ時間が止まったまま取り残されているそんな印象でした。
平和記念公園を歩き、広島平和記念館へ。
館内の資料や展示を眺めるなか、子供や女性の遺体が写る写真が目に入ってきました。
もし自分の子供が、家族がここにいたらと・・・。
当時の人たちが感じた本当の恐ろしさ、苦しさ、悲しみだけは私には理解することはできない。
しかし、子供や家族が犠牲になるような争いを、今後決して起こすべきではないのだと強く思いました。
そして犠牲になられた方々の命を無駄にしない為にも、
今当たり前のようにある家族との暮らしを守るためにも。
ほんの小さな一歩でもいいから、今自分ができることをやろうと。
平和への決意を込めて、犠牲者の御霊が安やかならんことを祈り
明日、祈り火を献灯したいと思います。
和火師 佐々木厳
2021年08月05日