祈り火

花火の原点に「祈り」があります。
時には御霊を癒し、時には大自然への働きやご先祖様に感謝を示し、
時には五穀豊穣を願い・天下泰平を祈る。

日本には古来より営みの中に「祈り」の文化がありました。
そして江戸時代、「祈り」のシンボルとして花火もそこに存在していました。

和火との出会い

花火の道に進むことを決意したのは大学生の時、
キッカケは「天国の本屋~恋火」という映画との出会いでした。
大切な人のために花火を打ち上げる花火師の姿、劇中内で打ち上げられていた和火にいつしか魅了させれていました。

決して派手ではないけれど、
心が暖かく落ち着くような不思議な魅力を持った和火。
いつか自分も人の心を癒すような花火を作りたいと 花火の道に進みました。

自分の打ち上げたいときに、自分の打ち上げたい場所で、自分の打ち上げたい花火を上げる

「祈り火」を始めようと思ったキッカケとなったのが2011年東日本大震災。
花火師として自分には何ができるだろうか。
自問自答するなか真っ先に頭をよぎったのが映画のワンシーンで打ち上げられた和火の花火でした。

しかしながら、一従業員である私にはどうすることもできず、
ただただ無力さと虚しさだけが残り、花火の本質は何か、花火の存在自体を疑問視する日が続きました。

そんなある日、花火の原点が慰霊や鎮魂といった
「祈り」にあることを知りました。
そしてその時代に和火が打ち上げられていたことも、、、
私のなかにあった点が線となった瞬間でした。

いつか自分が花火を打ち上げられる時がきたなら日本全国、世界各地で「祈り」をテーマにした花火を捧げたい、そしていつの日か私の心を癒したように世界を癒やす和火を作りたい!

そう決意し独立をしました。

感謝と祈りを花火に込めて

決意から6年。
時が満ち、よやく花火師としての使命を果たす時が来ました。

過去と向き合い
今あることに感謝を示し
心豊かな社会と、平和への願いを込め、

天と地を繋ぐ祈りのシンボルとして
「祈り火」を献灯してまわりたいと思っております。

奉納の花~自然と共に生きる日本人の心~

古来より日本には八百万の神々の概念があります。
御祖神や自然の働きの中に神の存在を見いだし、
その恵みを享受することで、心身ともに豊かに暮らしてまいりました。
また人知の超える自然の働きに対し、畏敬の念や感謝の心を込めて、祭祀や神事の場で祈りを捧げてきました。

自然との関わりが希薄になりつつある今、
本当の豊かさとは何か。
自然界の中の人間としての在り方を見直すキッカケとなるよう。祈りの花火を
打上げていきたいと思います。

慰霊・鎮魂の花~よりよい世界を創造していくために~

災害や事故、事件、歴史上の出来事は、私たちに重要なメッセージを残してくれます。しかしながら、時と共に歴史は風化の一途をたどる一方です。

多くの人が事実や出来事と向き合い、犠牲になられた御霊に弔意を表すことはもちろん、そこから得た教訓を改めて心に刻み、より良い世界を創造していくことの決意表明をすることで、歴史の風化を防ぎ、本当の意味での慰霊・鎮魂になるのではと考えております。

花火が上がるわずかな時間だけでも皆様と祈りを共有・発信することができれば、ほんの少しでだけでも世界を変える力になると信じております。 「御霊の道しるべとして」、「祈りのシンボル」とし花火を打ち上げ、皆様と共に祈りを共有させていただければ幸いです。

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